レブロ活用事例

短期間でのCADの導入と立ち上げ

株式会社ヤマトでは、プレファブに関わる図面作成をレブロに統一してご活用されています。 施工図課では、加工センターとの連携を意識した施工図を作成しており、いかにCADデータを全社で効果的に共有できるか工夫をしています。 CADを統一する上での選定の基準や、切り替え時にどのような課題があったのか、レブロ導入の旗振りをした株式会社ヤマト 技術部 施工図課 課長代理 北村秀弘氏にお話をうかがいました。

レブロを導入した決め手

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株式会社ヤマトは自社で加工センターを持ち、プレ加工に力を入れています。 加工センターでは施工図を元に配管加工やユニット作成を行うため、 「施工図→加工品」というプロセスが常にあって、施工図はプレ加工にも対応出来るようイメージして作成されていることが特徴となっています。
1994年の加工センター設立から、年を追うごとに加工率は高くなっており、現在では新規物件の7~8割の現場が、 自社の加工管を利用するまでになっていて、CADはこれらの施工品質の確保・向上と現場作業工数の削減、 安全確保のベースとなるデータ作成工程で主に使われるため、CAD選定では施工図課と加工センターの連携はもちろん、 他部門でも同じデータを活用できるかどうかという検証が重要でした。

当社の場合、加工図面が作れるかどうかがCADを選定する際の重要なファクターです。
また、CADは属性の継承と互換性の良さが使い勝手のポイントになりますから、 図面の作成だけではなく3D情報の継承・受渡しが出来るCADであることを重視した結果、 加工に対応できて互換性が良く、施工図も描ける3D-CADという理由から一連の工程をレブロで統一しました。 意外なことに扱いに慣れてくるにつれ「CAD =図面を描く」から「CAD =物(モデル)を作る」という感覚に変わって来たのには正直驚いています。
3D-CAD(レブロ)の概念は「バーチャルモデル」の作成ですから、2D図面はこのモデルを2次的に活用して、 モデルに寸法・文字を記入して施工図・加工図として図面を作成していると言う事になります。
また、拾い表・CGなども同様に3Dモデルから抽出できますし、1つのデータで無限大の図面作成とデータの利用が可能です。

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短期間でのCADの切り替えを可能にした教育体制

導入の際には、社内・外の教育など、インフラ整備が大きな課題としてありましたが、 まずは3D-CADについて認識してもらうところから始めました。
3Dにすることで手数は増えるけれど、それ以上にメリットが多いことを体感・体験してもらい3D-CADのイメージを変えていったのですが、 実際は、2.5次元から3次元に頭を切り替えてもらうのが大変だったため、切り替えにかかる時間とそのタイミングにも気を遣いました。 案件の途中ではCADを切り替え出来なかったので、現場の竣工後に担当者レベルで教育し、随時切替えしていきました。
実際の教育は、NYKシステムズで行っている体験セミナーに参加し、触りながら操作に慣れていくように進めていきました。 セミナーは1日の講習で操作について学べるものでしたが、導入初期は社員教育のために各支店を訪問してもらうなど、柔軟に対応してもらいました。 現在担当者レベルの教育は、業務と離れた環境で集中して取り組むことができるようNYKシステムズでのセミナーを推奨しています。
レブロは1日の講習だけで直感的に操作できるようになるので、触っているとなんとなく作図出来ますから、 触って慣れてもらいながら、短期間で切替えをしています。
施工図課員のレブロ切替えは少々乱暴でした。セミナーに参加した直後、 すぐに実物件で使ってもらいつつ不明点は電話サポートで 対応してもらいながら各自スキルを磨いて行ったのですが、 実はこの電話サポートが切り替えの上でとてもパワフルでした。 タイムリーに同じ画面を見ながらの質疑応答はスピーディーかつ楽で、 想像以上にスムーズに切り替えられた要因です。 使う側からするととても安心感のある良いシステムだと思いました。

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新入社員の教育では、数種類のCADを使用しているのですが、 最近の新入社員はパソコン慣れしているためか「CADを覚える」というよりは 「ゲーム感覚」に近いイメージのようで CAD操作の吸収も早く用語に対する抵抗感も無いように思います。 ただ、施工経験が無いために図面から空間をイメージ出来ない者がほとんどですから 3D-CGが連動して動くレブロの操作性は新人にも空間が判りやすく、評判が良かったです。 また同時に、物を作っている感覚が得られるようで、教育道具としても手応えを感じています。 yamato03_b

レブロを活用して工期の短縮を実現

熱源機械室入れ替え工事案件でのレブロ活用事例ですが、当初計画では、 工期が春先と秋口の中間期に前期・後期2回に分けて、各々1カ月の計2カ月で考えられていました。 施工提案する際にレブロを用いて既設状況を3D化し、それをもとに加工センターとの分業で完成形を3Dデータ化しました。 ユニット化できる部分や加工管にできる部分を明確にして、施工手順や安全計画を作りこんでいったのですが、 その結果、二回に分かれていた施工を一回にまとめ、1カ月強に工期短縮できることがわかったのです。
客先への説明はこれら3DデータをCGでお見せすることにより行いましたが、 もともと3D属性を用いてバーチャル竣工していたので、安全計画などのプロセスまで見えたことが良かったと思います。 最終的に、施工品質はもちろん安全確保・工期提案など、客先から高い評価をいただくことが出来ました。 もちろん当社にとってはレブロデータが交渉の強い材料になった事は言うまでもありません。 またこの事例は社内のレブロの啓蒙につながりました。

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レブロの認知に影響を与えた社内コンペ

当社では、年に2回「改善事例発表会」というコンペを行っています。 ヤマトの全社員および関連会社の全社員から業務改善に伴う事案を応募してもらい、 その中から優秀と判断されたものが数件ピックアップされ、発表されるというもので、社内の情報発信源としての役割を担っています。

前出の熱源機械室入替えの事例は、 当該コンペで124件の応募の中から見事に1位の優秀賞を受賞したのですが、 同じコンペにおいて、現場代理人がレブロ施工図データを職人用の加工図面に変換して、 現場の空き時間に加工管を作り置きしピーク削減を行った施工事例も3位を受賞するなど、 レブロを活用した提案が高い評価を受けたことで、社内のレブロ認知度が上がりました。 また「レブロでどういうことが出来るか」が周知されたことも手伝って、特に現場社員への啓発として非常に効果的な事例となりました。

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ネットワークライセンスを用いてコストを大幅ダウン

運用管理をする者としてCADのライセンスはコストが高いと感じています。 例えば、現場では1日の勤務のうちCADを使って仕事する時間が1時間にも満たない日や 工事の進捗によって稼働率が変動するために、 高価なCADライセンスを全員に配るのは無駄が多いと感じていたからです。
そこで、レブロ導入にあたっては、使用者が固定される施工図課や加工センターなどと、 使用者や使用率が変動する現場ユーザーの2種類に分けて、それぞれの使い方に合せた運用方法を考えました。
前者は固定ライセンスのスタンドアロンを使い、 後者は数人がライセンスをシェアできるネットワークライセンスを共有しながら利用する方法をとりました。 ネットワークライセンスは不特定の全員で使える事が前提であるために、 利用状況の把握やピーク時の過不足予測が重要なのですがライセンスサーバー(無料の管理ソフト)を使うことによって、 この問題をクリアしています。 このような運用によって当社では必要最小限のライセンス導入と大幅なコストダウンが図れていると思います。

今後のレブロデータの活用

先ほどもお話ししましたが、ここ数年でCADを使って作るものが図面からデータに変化しています。 最近では3D属性データが普通に現場で流通するようになっていますし、 改修工事が増えていることなどから、今後はレーザーやGPSなどを用いた3D機器類とレブロの連携も考えています。
特に当社はプレ加工が前提であるため、 モデリングの基本となる空間情報をリアルに短時間に 取得出来る3D計測や3D表現機器には魅力と可能性を感じていて、 レブロと上手くリンク出来れば、よりリアルなプレ加工が可能になり、その効果も大きいものになるだろうと確信しています。
また、図面はもちろん3Dモデルでのデータ承認やCGを用いた施工定例会議などでの利用を増加して、 より「伝わるデータ」として活用していければと思っています。
もちろん、ユーザーのスキルアップとレブロの進化は必要不可欠ですから、今後も協力よろしくお願いします。

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施工図課編/加工センター編PDFファイル(1.5MB)

CORPORATE PROFILE

株式会社ヤマト

本社 群馬県前橋市古市町118
代表者 代表取締役社長執行役員 町田 豊
設立 昭和21年7月12日
資本金 50億円
従業員数 正社員 800名(平成28年3月現在)
上場市場 東京証券取引所市場第一部上場
事業概要 産業空調衛生設備、一般空調衛生設備、冷凍冷蔵設備、生活関連処理設備