JECA FAIR 2022 展示会レポート
「JECA FAIR 2022」開催
2022年6月1日(水)~6月3日(金)にかけて、東京ビッグサイトにて「JECA FAIR 2022 ~第70回電設工業展~」が開催されました。
2020年以降、コロナ禍のため現地開催中止が続いておりましたが、今回は3年ぶりの現地開催となり、大勢の方が来場されました。
当社もブースを出展し、パネルの展示、実機でのデモンストレーションを行いました。非常に多くのお客様にお立ち寄りいただきました。
出展者プレゼンテーションセミナー
「CADソフト『Rebro(レブロ)』で始める電気設備DX」
6月2日(木) の出展者プレゼンテーションセミナーでは、「データを活用したBIMへのアプローチ」・「Rebroを用いたBIMへのアプローチ」の2点から当社営業部の清水が電気設備におけるBIMの活用についてご紹介しました。
用意した90席が満席となり、電気のBIMについての関心の高さが伺えました。
「出展者プレゼンテーションセミナー」と同内容の動画を、オンラインで公開しております。
当日ご覧いただいた方も、お時間がなく見逃された方もどうぞご覧ください。
視聴をご希望の方は、下記リンクよりお申し込みください。
電気設備BIMへの取り組みとは
㈱トーエネックの事例を引用し、電気におけるBIMとは3D形状の利用ではなく、属性情報を利用することが重要であると説明し、前半のパートではBIMデータをDB(データベース)と捉え、DBの入力と出力(利用)について解説しました。
レブロには照明器具やコンセント、配線、ケーブルラック、バスダクト、発電機などさまざまな部材データが登録されています。これらの部材データには、「2Dの形状」や「3Dのモデル」器具の名称や負荷容量、行先、回路番号、座標などの「属性情報」が紐づけられています。BIMでは、これら「2D」、「3Dモデル」、「属性情報」の3つが入ったDBから、ユーザーが自由に情報を取り出して利用することができます。
利用者はこのDBを活用し、「どのようにデータを利用したいか」「どのような形で整えられたデータが欲しいか」を考えます。
例えば、「2D」のデータを利用して、設計図・施工図などの図面を出力することができます。「3Dモデル」を利用すれば、3次元で形状を確認でき、納まり調整や意匠性の確認など迅速な合意形成に役立てることができます。また、「属性情報」を利用して負荷容量や材料の集計、照度計算なども可能です。「2D」、「3Dモデル」、「属性情報」はそれぞれを組み合わせて表現することもできます。例えば、属性情報とリンクした表や文字を図面上に書き込んだり、2Dと3Dを重ね合わせたり、属性の違いを色分けして可視化したりと、様々なアウトプットが可能です。
このように、図面や3DデータはBIMの成果物のごく一部であり、「属性情報」を利用することで、よりさまざまな活用が可能となります。
また、従来慣れ親しんだCADのインターフェースをそのまま踏襲し、DBやBIMを特別意識することなく扱えるのもレブロの利点です。
レブロの機能
講演の後半では、BIMとしての情報を活用するため、「レブロにどんな機能があるか」を、従来の2D CAD,3D CADと以上の機能が実装されていることを前置し、「属性について」「入力・作図の効率化」「情報の管理・集計」「コミュニケーション」「外部連携」というカテゴリに分けて紹介しました。
属性情報を活用すると、配光データを利用した照度分布図の作成や、照明器具の自動配置、スリーブの自動挿入などが可能です。
また、レブロでは共同カイテック様のE-BD型絶縁バスダクトとSS-T型シャフトスターを登録しています。製品そのもののサイズで作図でき、最短長さ以下の箇所には×マークが表示されます。電気設備工事会社様の施工図から共同カイテック様の製作まで、同じCADデータを使うことにより変換や修正の手間が削減され、さらに入力された納品希望日に合わせて製作、搬入することが可能となり、ワークフローの改善が見込めます。
属性情報は情報の管理・集計や外部連携にも役立ちます。
情報を利用して、器具リストの作成や拾い集計表がExcel形式で出力できます。
「盤の管理」機能では、配電盤、幹線、分電盤、2次側の負荷をツリー状で管理でき、負荷容量の集計が可能です。「系統管理」機能では属性情報を使用して要素を分類し、図面上やCG上で色分け表示が可能です。
外部連携では、「Excelデータリンク」機能を活用することで、施工図からメーカー型番記載の発注書作成が可能です。カナフジ電工様、ネグロス電工様のご協力をいただき連携が実現しております。
当社ブースの様子
当社ブースにも、多くのお客様にお立ち寄りいただき盛況の内に終了することができました。
既に実装済みの機能に加えてRebro2022の新機能となる「ケーブルラックの発注書作成」や「施工管理アプリとの連携」、「バスダクト・シャフトスター」について、パネルの展示を行い、詳細を実機でご紹介しました。
「初めてレブロを見たが、当社でもぜひ導入し、業務効率化を図りたい」「今後も新機能には期待したい」とのお声もいただき、電気設備のBIMに対する関心の高さや今後の将来性への期待を実感できました。