第4回 建設DX展(大阪) 展示会レポート
2024年9月11日(水)~9月13日(金)の3日間、インテックス大阪で「第4回 建設DX展」が開催され、多くの方々にご来場いただきました。
当社NYKシステムズもブース出展し、実機でのデモンストレーションや、ブース内セミナーを行いました。ブース内セミナーでは建設業界における現状の課題に対して、DX化を図る目的や効果、そして設計~施工~加工~維持管理・改修と各フェーズに分けて業務効率化へ繋げる機能について紹介しました。
当社ブース内セミナーの詳細
会期中ブース内で行いましたセミナーの内容を紹介します。
■設計効率に繋がるデータ連携~設計BIMのメリット~
当セミナーでは設計業務におけるBIM活用の機能として、帳票との連動・自動作図・自動機器プロットについて紹介しました。
帳票と図面の連動について
帳票との連携ではデータリンクを紹介しました。図面上に作図したルート部材や機器器具の属性情報を、任意の書式のエクセルファイルに対して出力可能です。
図面上で配置した機器の個数に変動があっても、連動させた帳票上の個数と連動できる為、帳票類作成にかかる手間の省力化を計れる機能となっております。
自動作図について
自動作図では冷媒管・ドレン管、衛生配管の自動接続について紹介しました。
冷媒管・ドレン管についてはシャフトと廊下などのメインルートを設定、衛生配管についてはメイン管のサイズや器具からの離れ距離を指定することで、各機器・器具同士を自動ルーティングでき、たたき台のルート案の作図にかける時間の省力化できる機能となっております。
■施工BIMで伝わる総合調整~情報共有で支えるコミュニケーション~
本セミナーでは施工業務における課題の一つでもある図面調整に焦点を当て、レブロで貢献できる機能を紹介しました。
進捗管理について
進捗管理は、工事の進捗状況を色分け表示により確認できる機能です。作図した配管等に対して任意の情報を追加できるカスタムプロパティ機能を活用し、施工日といった情報を入力することで、その情報を基にスライダー形式で進捗を確認できます。
情報の入力はエクセルでの一括取り込みや外部ファイルの参照にも対応しております。例えば、施工前を青色、施工中を緑色、施工後を赤色といったフェーズに分けることができます。進捗が色分けで視認でき、現場ごとのルールでご活用いただけます。
干渉検査について
躯体や設備、機器同士が干渉した場合に図面上やCG上に吹き出しが発生するため、干渉箇所を視覚的に確認しながらの収まり検討が行えます。
ルートと検査対象の実間隔の離隔設定や、対象物の絞り込み検査も可能です。また、回避機能を使うことで干渉箇所を回避したルートを自動作図することができ、数値指定で回避距離や回避時に移動する要素も設定できます。
■製作工程のデジタル化~建築生産プロセスの生産性向上に向けて~
本セミナーではレブロを使用することで製作工程のデジタル化を行い、業務の効率化が図れる機能を紹介しました。
配管加工について
ベースとして施工図に加工代やパッキンなど、切断寸法に関する情報を付与でき、ユーザー様ごとに付与する情報の初期値を割り当てることが可能です。付与した情報をもとにナンバリングを行い、パーツ毎に単品加工図やユニット図が出力できます。部材数量や配管の実長、加工DB、重量の情報が入っており、配管を切る際に考慮する内容も設定・出力できる仕組みです。また、加工集計表という形でナンバリングした番号の管材・長さ・加工情報をExcel形式のファイルに出力できます。
角ダクト加工について
系統名を決めてナンバリングした部材情報を基に、寸法付きで「ダクト単品図」としての出力が可能です。また、ダクトの加工方法を単品図に反映させ、工法・シール・はぜ・補強リブの設定ができます。角ダクトの直管リストの出力、アングルフランジを使用した図面からは、フランジリストの出力ができます。
本機能を活用し、施工図の情報から加工図・単品図の出力を行うことで作業負担を減らし、省人化・省力化へ繋がると考えております。
お客様のご意見も頂きながらこれからも開発を続けてまいりますので、今後も是非ご期待ください。
■FMにおけるBIMの重要性~データ活用による作業効率アップ~
本セミナーでは維持管理・改修(FM:ファシリティマネジメント)における活用方法について紹介しました。
カスタムプロパティについて
要素に対して、任意の属性情報を付与できる機能です。例えば、Excel等で管理しているメンテナンス日などを新たに属性情報として取り込み色分けすることで図面やCGモデル上で確認が可能となっております。情報を利活用することで入力ならびに確認作業の効率化にお役立て頂けます。
ハイパーリンクについて
ハイパーリンク機能では、機器に納入図書や取扱説明書・能力表など、外部ファイルとの関連付けが行えます。多岐にわたる図書類をPDFやExcelなどのデータとしてリンクさせることで、各種情報の一元管理やペーパーレス化を実現し経年劣化なども無いため、確認や資料の検索作業も早く簡単になります。また、無償のレブロビューアからでも確認が行えます。
Infipoints連携について
最近では、現調や改修工事の図面化を行う際に活用されるケースが増えてきております。エリジオン様の大規模点群処理ツール「InfiPoints」との連携では、3Dスキャナーでスキャニングした点群データをCADデータ化する一連の流れについて紹介しました。 本連携では、InfiPointsからレブロへデータを連携する際に、スキャナーで発生した小さな誤差を補正した上での受け渡しを行っており、CAD側でモデリングする際の手間を削減しています。また、用途・材料・保温厚を考慮した属性変更も行えるようになっております。読み込み後はRebro上でルート作図・編集が行えるようになり、オルソ画像+モデルをCGで確認しながら、ルート検討を行うことが可能です。
最後に
最後に、当ブース内セミナーをご覧頂いた皆様、また当社展示ブースへお立ち寄り頂いた皆様には、改めて厚く御礼を申し上げます。
次回は東京で10月に開催される「ArchiFuture2024」への出展を予定しております。
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