第3回 建設DX展(東京) 展示会レポート

 2023年12月13日(水)~12月15日(金)の3日間、東京ビッグサイトにて「第3回 建設DX展(東京)」が開催されました。本展示会は、BIMやCAD、業務効率化システムなど建設業のDX技術を紹介する業界最大級のイベントでした。ゼネコン・設備工事会社様を始めとした、多くの方々がご来場され、会場全体では3日間合計3万人以上となり、大盛況の催しとなりました。当社は、Rebro2024の新機能の紹介を中心にセミナー・実機でのデモンストレーションを行い、大変多くの方にお越し頂きました。本レポートでは実際にブース内で行ったセミナー内容を紹介しております。

当社ブース内セミナーの詳細

会期中ブース内で行いましたセミナーの内容をご紹介します。

動画公開中

会期中、ブース内で開催したセミナーと同内容の動画を、オンラインで公開しております。
当日ご覧いただいた方も、お時間がなく見逃された方もどうぞご覧ください。視聴をご希望の方は、下記リンクよりお申し込みください。

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■来春リリース予定!Rebro2024新機能について

Rebro2024の新機能及び他社アプリとの連携機能を中心に紹介しました。
部材情報の仮表示機能や仮表示文字をそのまま図面記入できる機能、寸法線の一括作図、外部参照先の配管・ダクト端部への接続支援機能を実装します。また、新しい属性「対象室」、属性情報をお客様が任意に定義できる機能を紹介しました。

「対象室」とは、設備が影響を及ぼす先の部屋名であり空調機でいえば、機械室にある機器からダクトでつながっている”風の吹く部屋”のことです。「対象室」という属性情報をプロパティに表示できるため、機器がどこに影響を及ぼすかを一目で確認することが可能です。

また、新たにカスタムプロパティに「組み合わせ」という定義を追加し、単位の異なるものでもすべて1つのプロパティとして表示できます。例えば、ダクトの「サイズ」というカスタムプロパティを新しく追加する場合、角ダクトなら横×縦の長さ、スパイラルダクトなら直径と単位の異なるものを、すべて「サイズ」という1つのプロパティに纏めることが可能です。そして、属性情報をcsvファイルへ保存する機能では、ヘッダー情報として工事名称や更新日時などが記入できます。その他Stemコードで出力する情報をまとめ、プロパティ名の言葉の揺れをなくすことが可能です。

 

■Rebroと繋がる現場施工管理~「SPIDERPLUS」「CheX」「BIMXD」連携~

 当展示会では、現場施工管理ツールとの連携について、スパイダープラス様の「SPIDERPLUS」、YSLソリューション様の「CheX」、Nexceed様の「BIMXD」との連携について紹介しました。

SPIDERPLUSスパイダープラス」との連携について

Rebroと「SPIDERPLUS」を相互に連携させることで、撮影ポイントや検査位置といった位置情報を連携させてタブレット上で検査を行い、その検査結果をRebroのプロパティへ反映させることが可能です。今回のセミナーでは、【スリーブ・防火区画貫通処理】【風量測定】【コンセント試験】【照度測定】【圧力試験】の5つを紹介しました。

また、「S+BIM」(エスビム)との連携について紹介しました。IFC等の中間ファイルではなく、Rebroの生データによって連携することで、3Dデータをスピーディーにタブレットで確認することが可能です。

>SPIDERPLUSとの連携について

CheXチェクロス」との連携について

「CheX」も同様に、検査対象や検査結果の情報を相互に連携させることが可能です。今回のセミナーでは、【コンセントチェック】【風量測定】【スリーブ検査】の3つについて紹介しました。テスタとアプリをBluetooth接続させるなど、検査業務における時間や人員の削減が可能です。

また、「CheX BIM」についても紹介しました。IFCファイルを通じてBIMモデルを確認することが可能です。今後、データ連携方法については中間ファイルを経由することなく、直接のリンクを実装できるよう、開発を協議しております。

>CheXとの連携について

BIMXDビムエックスディー」との連携について

Rebroで作成した図面をIFCデータで「BIMXD」と連携させることで、タブレット上にモデルデータを反映し、工事種別に応じた進捗管理を行うことが可能です。この進捗データはRebroへ連携させることで、Rebro上でも進捗状況を色分け表示することが可能です。

また、「BIMXD」上では、進捗状況をBIツールにて表示することも可能です。

>BIMXDとの連携について

 

■「Catenda Hub連携」「クラウドストレージ対応」「Revit連携」~よりスムーズなデータ連携の実現に向けて~

 Rebro2023 Rev.8にて機能追加したCatenda Hub連携、Rebro2024にて実装予定であるクラウドストレージ対応について、Autodesk社様のRevit連携の現状と課題、並びに現在開発中のAutodesk Construction Cloud(ACC)との連携について紹介しました。

Catenda Hubカテンダハブ」との連携について

Catenda Hubとは、ノルウェーに拠点を構えるカテンダ社より誕生したCDE(共通データ環境)になります。この度、Catenda Hubとの直接連携に対応し、Catenda HubにあるIFC形式のモデルの入出力だけでなく、図面や資料等のドキュメントをブラウザベースで一元管理できるようになりました。また、BCF形式に準拠したトピック(課題)の受け渡しにも対応しておりますので、情報のステータス管理がリアルタイムで行われ、プロジェクト関係者間での連携が円滑になります。

>Catenda Hub® について詳しくはこちらをご覧ください。(外部サイト)

クラウドストレージ対応について

Rebro2024新機能のクラウドストレージ対応について紹介しました。各クラウドストレージサービスに直接アクセスし、クラウド上のファイルを展開・保存、他ユーザーとの操作が重複しないような制御をすることが可能です。

今回は「box」との連携を紹介しましたが、今後は「Autodesk Construction Cloud(ACC)」等、他のサービスにも広げていく予定です。

Revitレビット/ACCエーシーシー」との連携について

Autodesk社様のRevit連携の現状と課題、並びに現在開発中のAutodesk Construction Cloud(ACC)との連携についての紹介だけでなく、今後対策を考えるべき課題に関しても説明しました。

Revitとの連携はアドインを提供し、Revitで作図した建築モデルやスペース、設備モデルをRebroの要素として取り込みが可能です。また、Rebroで配置したスリーブの情報をRevitで自動生成が可能であり、「スリーブの移動」が把握できるため、データの一貫性が保たれます。そしてRevitの部屋情報を基に、Rebroで壁や床の属性から防火区画の生成が可能です。

設備モデルに関しては、RevitとRebro双方向のやりとりが可能です。Revitでプロットした機器器具をRebroでメーカー品に置き換えて、Revitに返すことができます。連携の際、ファミリのオートマッピング機能でファミリ名・タイプ名を基に同じ種類のファミリに割り当てることが可能です。また、RebroからRevitへの受け渡しの際は、rvtファイルの保存も可能です。しかし、データの受け渡しの際のrvt保存への出力速度や、モデルの保存形式がDirect Shapeのみといった課題が現在生じているため、調査・検討をしております。

更に、Rebroで作図したモデルをAutodesk Docsにアップロードする機能開発も協議しております。

>Revitとの連携について

>Revit(rvtファイル)の保存について

 

■Rebroで広がる電気BIM

照明設計支援ソフト「Luminous Plannerルミナスプランナー」「Lightning Flowライトニングフロー」との連携について

パナソニック様の照明設計支援ソフト「ルミナスプランナー」により、機器ごとの配光データをRebroに受け渡すことができ、それを基に照度分布図や照明機器表、計算結果表の作成が可能です。

また照明シミュレーションツール「ライトニングフロー」を用いることで、躯体の反射や太陽光の影響をCGで確認が可能です。

>Luminous Plannerとの連携について

 

盤の管理の新機能を用いての属性情報の活用について

 既に提供している「盤の管理」機能にも新たな機能を実装します。「盤の管理」とは、盤と幹線の繋がりを確認できる機能であり、現行では2次側の情報のみ表示しておりましたが、Rebro2024では1次側の情報も表示可能です。

そして、ユーザー様ご自身での項目の追加や変更も可能です。また、盤と幹線の繋がりを可視化できる「配線管理」では、幹線の亘長も計上でき、その情報も「盤の管理」に追加可能です。

 

クラウド型電気設備設計支援サービス「Qrespoクレスポ」との連携について

河村電器産業様のクラウド型電気設備設計支援サービス「Qrespo」へ連携します。これにより、「盤の管理」機能で積み上げた盤情報を基に「Qrespo」で盤のサイズや重量を求め盤の選定を行い、選定された盤のサイズ・重量をRebroのモデルに反映できる機能の開発を協議しております。

 

■Rebroと設計支援ツール連携によるDX化

 本セミナーでは設計支援ツールである「DK-BIM」、「MEL-BIM」、「B-LOOP」との連携機能と、Rebroの自動作図機能について紹介しました。

DK-BIMディーケービム」との連携について

 ダイキン工業様のクラウド型空調設計支援システム「DK-BIM」との連携機能として、フロアや部屋に対しての機器選定から配置・設計変更に伴う機器の再選定・Rebroで作図した冷媒ルートに対して冷媒管サイズ選定・騒音計算の4つの連携機能がありますが、今回は騒音計算を除いた3つの連携機能について紹介しました。

機器の自動プロット、自動作図、サイジングを組み合わせて頂くことにより、従来の作図業務を大幅に短縮することが可能です。

>DK-BIMとの連携について

MEL-BIMメルビム」との連携について

 三菱電機様の空調・換気機器設備設計支援アプリケーション「MEL-BIM」との連携機能である機器の自動配置について紹介しました。RebroからMEL-BIMへのファイル出力、そしてMEL-BIM側で機器選定を行い、Rebroで機器を自動配置する事が可能です。

また、今回紹介した連携機能以外にも、冷媒選定機能を追加する計画もあります。

>MEL-BIMとの連携について

B-LOOPビーループ」との連携について

 Rebro2023 Rev.9にて実装されたイズミシステム設計様の設備BIMクラウドサービス「B-LOOP」との連携機能を紹介しました。「B-LOOP」は、BIMモデルと空調・省エネアプリを連携し、設備設計の効率化を実現するBIMプラットフォームサービスです。負荷計算、機器選定、省エネ計算などを行い、その結果をB-LOOPに戻して情報を集積し一元管理することで、設備設計者の作業の大幅な効率化が期待できるサービスになります。

今回紹介した連携機能は、イズミシステム設計様のツール「STABRO」、「SeACD」にて熱負荷計算・空調機器選定を行った結果を「B-LOOP」でとりまとめ、Rebroとの連携ファイルを出力する事で、機器の自動配置が出来る機能となります。その際、メーカーを問わず機器選定が可能なことも本連携の特徴です。

>B-LOOPとの連携について

自動作図機能について

 Rebroの自動作図機能として実装されております、衛生配管、冷媒管・ドレン管の自動接続機能について紹介しました。

衛生配管の自動接続機能については、衛生器具・掃除口・シャフトの竪管を選択することで、給水・汚水・通気の配管ルートを自動接続できます。また、メイン管のサイズや、器具からの離れ距離、排水方式(合流方式/分流方式)などの設定を作成でき、接続後はハンドル機能にて微調整を行うことが可能であり、ルート検討にかかる時間の省力化が期待できます。

>冷媒管・ドレン管の自動接続について

>衛生配管の自動接続について

 

 

■Rebroで広がるデータ連携~点群データの活用からインサートの墨出しまで~

「InfiPointsインフィポインツ」との連携について

エリジオン様の大規模点群処理ツール「InfiPoints」との連携では、3Dスキャナーでスキャニングした点群データをCADデータ化する一連の流れについて紹介しました。 本連携では、InfiPointsからRebroへデータを連携する際に、スキャナーで発生した小さな誤差を補正した上での受け渡しを行っており、CAD側でモデリングする際の手間を削減しています。また、用途・材料・保温厚を考慮した属性変更も行えるようになっております。読み込み後はRebro上でルート作図・編集が行えるようになり、オルソ画像+モデルをCGで確認しながら、ルート検討を行うことが可能です。

また、InfiPointsには静止状態の干渉検査ではなく、【衝突判定】の機能があり、Rebroから出力した設備データをInfiPoitns上で読み込み、データを動かしながら検査を行うことが可能です。例えばこの機能は機器等の搬入経路をシミュレーションする際に活用頂けます。

>InfiPonits連携について

>ユーザー事例:東洋熱工業株式会社様

GyroEyeジャイロアイインサート」との連携について

 インフォマティクス様の「GyroEyeインサート」との連携では、Rebro側で配置・出力されたインサート・通り芯・配管ルート等を、HoloLensを通してMRで視覚的に確認し、墨出し業務を効率化する機能の一連の流れを紹介しました。

Rebroには単体でのインサート配置または、【標準・耐震支持】コマンドを使用して配置の2パターン配置方法があり、インサートの種別や、サイズ・記号等を設定が可能です。

連携の際は専用ファイルにてRebro上で配置したインサートの位置情報・通り芯・配管ルート等を出力し、データ変換用のWEBアプリでMR用のデータに変換を行い、GyroEyeに取り込む形となります。その後にHoloLensを使用すると、実際の現場に仮想空間のインサートが表示され、その位置に従って墨出しを行っていく流れとなります。

また、ルートの芯だけではなく外形線も表示できるよう機能開発を協議しております。HoloLens内である程度の形状まで確認できるようになると、より正確に墨出し作業が可能です。

>GyroEyeインサートとの連携について

 

■Rebroで進める配管・ダクトファブリケーション~作図から加工、帳票出力まで~

本セミナーではRebro2023で実装した配管モジュール機能や角ダクト作図機能、そしてRebro2024新機能である配管・丸ダクト・フレキシブルダクトの帳票出力の強化について紹介しました。ナンバリング機能を強化し、プレハブリストや単品加工図を出力することができるようになります。その際、複数の部材を選択し一括で番号記入することが可能です。

その他直管ごとに管材・口径・長さ等を出力した「直管リスト」・使用している継手を出力した「継手リスト」・フレキシブルダクトの口径・実長を出力する「フレキシブルダクトリスト」を実装します。これらの機能を活用頂き、よりスムーズに加工へ繋げることが可能です。

 

ブースの様子

ブースでは、新機能をご覧頂き、リリースを心待ちにして頂けるお客様が多く見受けられました。また、ブース内セミナー・実機での紹介も多くの方にご覧頂き、初めてRebroをご覧頂く方からは「画面周りがすっきりしていてよい」というお声や、「操作がシンプルでわかりやすく、これならRebroを使おうという気持ちになる」等のお声を頂きました。既にRebroをご利用頂いているユーザー様からは、他社様が展開されているBIMソリューションとの連携や、今後取り組まれたいRebroの機能についてのご質問が多く挙がり、Rebroへの非常に高い関心・期待が見られました。

Rebroをご利用頂くことで、今後も皆様のDX化の一助となれるよう努めてまいります。

 

最後に

最後に、当ブース内セミナーをご覧頂いた皆様、また当社展示ブースへお立ち寄り頂いた皆様には、改めて厚く御礼を申し上げます。

次回は東京で5月に開催される「JECA FAIR 2024」への出展を予定しております。

Rebroの最新情報ならびに出展等の情報は、当社ニュースメールより配信いたしますので、ぜひご登録ください。